検査・治療

社会的適応における卵子凍結について

ホーム検査・治療社会的適応における卵子凍結について

卵子凍結とは?

卵子は加齢とともに質が低下していきます。若いうちに妊娠出産することが望ましいのですが、出産を希望していても皆さんが若いうちに出産できるわけではありません。卵子凍結とは質の良い卵子を将来の妊娠出産に備えて凍結して保存しておく方法です。 採卵・凍結は高崎ART クリニックにて行ない、保管は卵子凍結保管サービス「GraceBank(グレイスバンク)」にて行ないます。

日本産婦人科学会ホームページから、卵子凍結についての説明動画をご視聴ください。

ノンメディカルな卵子凍結をお考えの方へ

治療の適応年齢

  • 当院では卵子凍結は20歳以上40歳未満の方を原則として対象とします。
  • 凍結保存した卵子を使用しての移植・妊娠は、加齢による周産期リスクの上昇を考慮した上で、50 歳未満の方を原則として対象とします。

適性検査

  • 治療前に血液検査、問診、内診を行います。検査の結果で健康状態が採卵に望ましくないと判断された場合、当院での採卵を受けられない可能性があります。
  • 子宮や卵巣にがん等の重篤な疾患が疑われる場合は卵子凍結を行えません。
  • 子宮頸がん、子宮体癌、乳がんなどのがん検診を未受診の方は、治療前に検査をお願いすることがあります。

卵子凍結の流れ

STEP 1グレイスバンクに登録

採卵治療開始前にグレイスバンクに登録をお願いします。

STEP 2初診検査

当院の初診検査(血液検査・問診・内診)で適性を判断します。
※初診検査のご予約は、下記お電話で承っております。

お電話でのご予約・お問い合わせ
027-310-7701 027-310-7701

STEP 3治療開始

*生理2~4 日目から治療を開始します。採卵までに血液検査、内診を含む診察が4~5回程度必要となります。
*多くの卵子を採取するため排卵誘発剤(内服、注射)を使用します。
*排卵誘発剤の注射は原則、自宅で行なう自己注射(ペンタイプ)となりますが、当院に通院できる方には院内注射も可能です。

STEP 4採卵

*生理12~14 日目頃に採卵となります。採卵は当院にて午前中におこない、採卵結果を確認後、ご帰宅となります。
*1回の採卵でとれる卵子の数は、患者様の年齢、卵巣機能、排卵誘発の方法により違いが生じます。
*採卵は鎮痛剤(内服、坐薬)を使用し行ないます。ご希望で局所麻酔の使用が選択できます。
*合併症の発症があると採卵後に数回の受診が必要となることがあります。

STEP 5卵子凍結

*採卵できた卵子のうちのご希望の個数を凍結保存いたします。保存はグレイスバンクとの契約となります。グレイスバンクとの1回の契約で凍結保存できる卵子の数の上限個数は15個となります。
*採卵の翌日以降2週間以内に凍結する卵子数の確認と凍結保存手続きをおこなってください。

合併症について

  • 卵巣過剰刺激症候群:排卵誘発剤の使用による採卵での発症頻度は5%前後。うち、入院を要する症状の発症頻度は1%前後といわれています。症状として卵巣腫大、腹水貯留、血液濃縮等があります。
  • その他、発症頻度は少ないですが、卵巣出血、骨盤内臓器損傷、骨盤内感染等の発症の可能性があります。

保存方法とリスクについて

  • 採卵した卵子は当院で凍結した後、グレイスバンクへ移送し専用タンクで凍結保存となります。
  • 卵子凍結施設は安全に長期間にわたり保存可能な施設ではありますが、天災や火災、盗難等の不慮の事故による卵子の破損や損失の可能性があることをご了承いただきます。また、これらの原因で卵子が良好に保存されない状態が起こった際、当院では一切の責任を負いかねます。また、それまでにかかった費用も含め一切の補償もいたしかねます。
  • 将来、卵子を融解した場合、卵子の変性や破損により受精に利用できない場合もあります。そのような場合でも当院では一切の責任を負いかねます。また、それまでにかかった費用も含め一切の補償もいたしかねます。

凍結保存した卵子の保存期間と破棄の手続きについて

  • 凍結保存した卵子の保存期間や破棄についてはグレイスバンク資料をご確認ください。

凍結保存した卵子を使用しての生殖補助医療(受精・培養・移植)について

  • 凍結保存した卵子を利用しての治療は、全て自費診療となります。保険診療は適用外です。
  • 凍結保存した卵子をご利用のときは、グレイスバンクに連絡し、移送の手続きをおこなってください。
  • 当院にて生殖医療を希望される場合、当院への凍結卵子移送が済んでからの治療開始となります。
  • 融解した卵子の受精に使用する精子は原則として法律婚または事実婚のパートナーの精子に限り、媒精方法は顕微授精となります。

凍結卵子を使用した体外受精の成績とリスク

  • 凍結卵子の融解時の生存率は80~90%程度、受精率は75%程度、臨床妊娠率は5%程度といわれています。
  • 採卵時の年齢、個人により卵子の受精率、妊娠率には差があります。

採卵・凍結・保管にかかる費用について

  • 採卵・凍結にかかる費用は、採卵・凍結できた卵子数により異なります。
  • 保管費用についてはグレイスバンクとの契約となります。ホームページよりご確認ください。

グレイスバンクHPはこちら

社会的適応における卵子凍結の費用

初診検査

(血液検査・問診・内診)

22,000円
採卵・凍結5個まで

(診察・薬剤代・卵子凍結代)

275,000円
採卵・凍結5個以上
1個毎 11,000円の追加費用

※掲載している費用は、すべて税込です。